りんご農家の畑日記2009年版


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11/16(月)

りんご畑もここのところだいぶ様変わりしてきた。

緑色の葉っぱより、黄色に黄葉した葉っぱのほうが多い状態である。

この時期、ここまでりんごの葉っぱが黄葉したのは、記憶がない。
といっても、ここ6年間の記憶なのだが。

例年、どちらかというと秋の訪れが遅くて、りんごも秋が来たって
気付いていないんじゃないかという状態の年が多かった。

しかしながら、僕がりんごの収穫の目安としている、りんごが氷点下の気温を
3回ほど経験してから・・・というのが、今年はまだない。

氷点下にはまだ、一回しか到達していないし、ここ1週間の気温はむしろ暖かめで
ある。

人間にとっては、過ごしやすくていいんだけど、りんごの糖度アップのためには
厳しい冷え込みが絶対必要なのである。

冷え込み来ないかなあ。自分ちは結構寒いんだけど。。。。

陽が透けてきれい
です。(11/15)
こんな感じで黄葉
(11/15)
11/4(水)

今日、朝起きて外に出てみると、バケツの水が凍っていた。
初氷である。
氷は5ミリくらいの厚さはあったかな。

ただし、また明日からは季節が少し戻って、昼は汗ばむくらいまで
気温が戻るらしい。

昨日は、子供達が学校が休みだったので、干し柿用の渋柿を
収穫するのを手伝ってもらった。

といっても、昨年の降雹と、春先の遅霜の影響で、今年は柿の
数がとても少ない。その代わり、柿のひとつ、ひとつがBIGサイズである。
こりゃ、食べ応えのある干し柿ができそうだ。

先日の土日も子供達にりんごの玉回しを手伝ってもらったが、
そのときも、昨日も、つまり3回も焼き芋を行った。
(ちなみに末っ子のあーこは月曜日保育園が焼き芋大会
だったので、4連荘で焼き芋。本人は大喜び)

仕事中に畑に落ちている枝を拾ってきて、焚き火をして
芋を焼いておく。そして、お昼兼おやつとして食べた。

なんで、お昼兼おやつなのかというと、我が家はだいたい
学校が休みの日には皆寝坊する。

すると、朝ごはんが遅くなるため、午前中畑に行っても
すぐにお昼になってしまうため、一回家に戻るのが面倒だし、
結構お芋は腹持ちが良いので遅いお昼として好都合なのだ。

その代わり、晩御飯は17時半ごろに食べ始めたりしている。

お兄ちゃんとお姉ちゃんは
柿もぎ。チビ助はきれいな葉っぱ
集め。(11/3)
きれいな葉っぱを使って
葉っぱ仮面に変身して
喜んでいた。(11/3)


10/29(木)

気持ちの良い秋晴れが続いている。

この時期の15時過ぎ、りんごは秋特有の横から差し込んでくる西日に照らされて、
本当に、真っ赤に見える。

玉回しを行っていると、たまにポロッとりんごの実が
外れてしまうことがある。そういった実は、持ち帰り、家で味見をする。

今年は、蜜入りがいい。秋の訪れが早かったせいなのだろうか。
まだ、酸味が少し強いが、十分甘い。
むしろ、僕は酸味があるりんごが好きなので、これくらいの時期の
りんごも楽しみである。

あとは、氷点下の気温に3回位さらされれば、収穫できるだろう。

今年のりんごの受注状況は、正直、苦戦している。
デパートのお歳暮商戦も苦戦しているようだし、腰をすえてじっくり
やるしかないと思っている。

とにかく、昨年、一年間ブランクが開いてしまったこともあり、、
今年は新規就農一年目と同じ気持ちで、
お客様のご期待を裏切らないよう、おいしいりんごを
送って、地道に次に繋げていくしかない。


秋の空気が気持ち
良さそう。(10/29)
4つきれいに並びました。
(10/29)

10月24日(土)

りんごの収穫の時期まで、あと一ヶ月を切った。
りんごもだいぶ赤くなってきたし、りんごの葉っぱも黄葉してきたものもある。

台風20号が南の方で、ウロウロしているのが、不気味で落ち着かない。

りんごのご注文をいただくたび、本当に感謝の気持ちで胸がいっぱいになる。

収穫を目の前にして、希望に満ちた日々を送っているかというと、結構そうではなくて、
これから、自分のりんごの評価が始まるのだという緊張。
そして、それ以前の問題として、どれほどのお客様が我が家のりんごを手にしてくれるだろうか
という不安が入り混じった、なんかモヤモヤした気分です。

毎年のことなのだが、収穫しているときが、一番、プルプルしている。
「今年のりんごにはどんな反応が帰ってくるだろうか。」
そのことを考えると、「なんで、りんご農家になんかなっちゃたんだろうか」とまで
りんごをもぎ取りながら、考えているときまである。

だから、りんごの出荷が終わって、来年に向かってりんごの樹を剪定しているときが
一番心安らかに仕事をしているときである。

赤いりんごと青い空の
コントラストがきれい(10/23)
赤いりんごと緑の葉っぱの
コントラストがきれい(10/23)
10月8日(木)

台風18号が通過していきました。
被害の状況は最悪の結果も覚悟していましたが、比較的軽微で済みました。
落果した果実は全体の1割〜2割程度でしょうか。もちろん畑によりばらつきはあります。
僕の畑は比較的被害は軽微の方だと思います。もっと落ちている畑もありました。

被害が軽微といっても、出荷見込みから、落ちてしまった分は確実に減るわけですので、大きな痛手で
あることはまちがいありません。

ただ、昨年降雹により壊滅的な被害を受けていることにより、今年の被害は相対的に軽微に感じられます。

今回の台風により被害を受けた方にお見舞いを申し上げます。

昨晩は、強烈な風が吹き始め、台風の進路も予想よりだいぶ東にそれていたので、伊那谷に
入り込んでくるのではないかとヒヤヒヤしました。
あと、40キロほど東に上陸していたら、伊那谷に入り込んだ可能性が高く、
全く違った展開になったと思います。

ただ、祈るしかない農業というもの、切ないものです。

落果したりんご。
悲しい。。。
同じく、落果したりんご。 植えてから5年目の若木
は倒れてしまった。


9月28日(月)
2009年も折り返し点が・・・なんて言っている間に、もう9月も終わろうとしている。
いよいよ、我々りんご農家が一年間長々と目標にしてきたりんごの収穫の時期が、ようやく手の届くところまで
近づいてきたという感がある。

特に、今年は昨年の降雹により、実質2年間待ち焦がれてきたりんごの収穫なので、身震いするほどの期待と
不安が渦巻いている。

一昨年まで毎年お世話になっていたお客様は今年還って来てくれるだろうか。

実は、今年は、このことばかり毎日毎日考えていた。

農業は作物を栽培することがメインでもあるが、それを売っていかなければ帰結しない。

自分の農業に対する、愛情や、疑問や、怨念などをなんとか色々な表現で滲ませることができないだろうかと、
日々自問し続けている。

言葉を通じて、栽培した作物を通じて、地を這い、ヨレヨレになって働く自分を見て欲しいし、一方で、
庭先で炭火を楽しむ優雅な(?)自分も見て欲しい。


シナノスイート
かなり赤くなってきた。(9/16)
いわずと知れた坂本龍馬像と
我が愚息。(9/6)


6月5日(金)
2009年も折り返し点が見えてきた。
1月にこのHPを更新してからはや数ヶ月。。。ご無沙汰しておりますが、大丈夫。
生きております。めいっぱい畑仕事に精を出しております。

いやはや、HP更新方法忘れました。

この数ヶ月、昨年の悪夢から立ち直るべく、色々なことに努力したと書きたいところですが、
実際は、日々の農作業を厳しく実践していくこと。これに追われました。

今年は、りんごの栽培面積が更に3割ほど増えました。1月24日にも触れましたが、新しく、畑を借りたのです。
初めての畑は、とにかく畑の樹の様子、土の状態、草の状態が全くつかめていませんので、3月から剪定を
始めたのですが、手探り状態でした。りんごの樹の勢いや、土の固さ、優位な草を見極めることにより、土壌の
状態をつかむことに神経を使ってきました。

よし、今日はここまで。あと明日。更新方法思い出すのに、かなり疲れました。。。

そして、次の日。今年、まず感じたことは、ミツバチが少なかったということ。りんごの開花の時期にブンブン
飛び回って、受粉を手伝ってくれるのが、今年は不調だった。
世界的にミツバチの失踪や大量死などの事件が起こっているので、このままでは、ミツバチに頼り切るのは
危ないと思い、今年から、受粉用の花粉を採集して、人工授粉することにしました。とはいっても、
畑の中の一部に行ったにすぎないが、これで、やり方は憶えたので、来年以降本格的に導入していこうと
思う。

4月18日
早生りんごである「つがる」は
晩生種である「ふじ」よりも
一足早く花が咲くため、中心花を
残して、側花の蕾を摘み集める。
その後開葯させて、花粉を取り出
します。






村内の神社へ初詣
(1/2)
1月7日が僕達が住む集落の
どんと焼きの日なので、
その前日の6日に準備を
集落のみんなで行う。
1月7日朝6時点火。
もちろん外は真っ暗。
しかも、めちゃくちゃ寒い。
お餅を焼いて食べたら
おいしかった。
今年は、ドカ雪はまだないが、
雪の日が多い。
雪の上での剪定作業で、
足がしもやけになってしまった。
1月24日
2009年が始まった。
毎年、毎年、いろいろなことがあるが、昨年も大きな経験をしたと考えている。
多くの方に助けていただき、なんとか踏みとどまり、立ち上がり、また歩きだせたと思う。

今年は、りんご畑をあと30アールほど増やす予定である。
この畑は、僕の中では、豊丘村の遊休農地解消の一助になるように維持していきたいと考えている。
どういうことかというと、新規就農希望者の受け皿となれるような組織(法人)を立ち上げ、将来的には
その新規就農者にその畑を引き継いでもらえるように、健全な状態をキープしておけたらいいなあと考えている。

それと、今年は、もうひとつサイトを立ち上げたいなあと考えている。
それは、もっと農業というものを僕なりに別のアプローチで世間に発信していきたいという思いつきが
湧いたからだ。
そんなに、すごいサイトにはならないはずだが、大体考えはまとまってきたのであとは「えいやっっ」と始めることが
できるかどうかというところまできている。

この二つが今年の大きなテーマであろうか。

とにかく、剪定がんばろうっと。。。明日から寒いんだよね。。。